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2015年5月30日 (土)

オーストラリアの時効制度

オーストラリアにも時効制度があり、権利が発生してから一定期間(Limitation Period)を経過しても当該権利を行使しない場合には、当該権利について裁判等の法的手続を行うことができなくなります(Limitation of Actionsと呼ばれます)。

時効制度は州法が管轄する分野であり、州毎に時効制度に関する法律が定められていますが、その内容は似通っています。オーストラリアの主要な州における時効期間を以下にまとめましたので、ご参照ください。

 

 

 

 
 

 

 
 

ニューサウスウェールズ州

 
 

ヴィクトリア州

 
 

クィーンズランド州

 
 

西オーストラリア州

 
 

 
 

契約又は不法行為に基づく請求(但し、2~6に該当するものを除く)

 
 

請求原因が発生した日から6年間(但し、契約がDeed(捺印証書)の形式によるものである場合には12年間)

 
 

請求原因が発生した日から6年間(但し、契約がDeed(捺印証書)の形式によるものである場合には15年間)

 
 

請求原因が発生した日から6年間(但し、契約がDeed(捺印証書)の形式によるものである場合には12年間)

 
 

請求原因が発生した日から6年間(但し、契約がDeed(捺印証書)の形式によるものである場合には12年間)

 
 

 
 

人身傷害に関する損害賠償請求(自動車事故、労働災害等について別段の定めがある場合を除く)

 
 

請求原因が発見可能となって日から3年間又は人身傷害が生じた日から12年間のいずれか早い方(但し、裁判所命令で延長可能)

 
 

請求原因が発見可能となって日から3年間又は人身傷害が生じた日から12年間のいずれか早い方(但し、裁判所命令で延長可能)

 
 

請求原因が発生した日から3年間(但し、裁判所命令で延長可能)

 
 

請求原因が発生した日から3年間(但し、裁判所命令で延長可能)

 
 

 
 

名誉毀損に関する請求

 
 

名誉毀損行為がなされた日から1年間(但し、裁判所命令で3年間まで延長可能)

 
 

名誉毀損行為がなされた日から1年間(但し、裁判所命令で3年間まで延長可能)

 
 

名誉毀損行為がなされた日から1年間(但し、裁判所命令で3年間まで延長可能)

 
 

名誉毀損行為がなされた日から1年間(但し、裁判所命令で3年間まで延長可能)

 
 

 
 

不動産の返還請求

 
 

請求権が発生してから12年間

 
 

請求権が発生してから15年間

 
 

請求権が発生してから15年間

 
 

請求権が発生してから12年間

 
 

 
 

担保付金銭債権の元本返還請求

 
 

請求権が発生してから12年間

 
 

請求権が発生してから15年間

 
 

請求権が発生してから12年間

 
 

請求権が発生してから12年間

 
 

 
 

信託に関する請求

 
 

受託者の詐欺的行為に関する請求、受託者が占有する信託財産の返還請求

 
 

請求権が発生したことを知った日又は知りうべき日から12年間

 
 

時効期間の適用はなく、無期限に請求可能

 
 

時効期間の適用はなく、無期限に請求可能

 
 

請求原因が発生してから6年間

 
 

その他の信託の違反に関する請求

 
 

請求権が発生してから6年間

 
 

請求権が発生してから6年間

 
 

請求権が発生してから6年間

 
 

請求原因が発生してから6年間

 

 

債権の消滅時効は、日本法では原則として10年間ですが、上記のとおりオーストラリア法では原則として6年間となっており、日本法よりも時効期間がずっと短くなっています。但し、日本法では商事債権の消滅時効が5年間ですので、商事債権で比べると日本法の時効期間はオーストラリア法の時効期間よりも長いといえます。

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