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2015年5月12日 (火)

オーストラリアにおける動産担保登記

オーストラリアには、動産(Personal Property)の担保を登記する制度があります。ここでいう動産とは、基本的に不動産以外のあらゆる種類の財産を指し、設備、自動車、在庫製品等のみならず、株式、有価証券、現金・銀行預金、知的財産権等も含まれます。

債権者が動産を担保にとった場合、動産担保登記を行って担保権を確実なものにします。動産担保登記を行わないと、後から同一動産に対して設定された担保権の方が優先したり、担保権設定者に破産手続が開始された場合に担保権が消滅したりしてしまいます。

この動産担保登記の情報は、Australian Financial Security Authorityが管理する動産担保登記簿(Personal Property Securities Register )のウェブサイトで入手することができます。所定の金額(数ドル程度)を支払えば、誰でもオンラインで入手することができることになっています。

上記の動産担保登記簿において、取引相手(会社又は個人)の名前で検索を行えば、取引相手の財産(動産)について担保権登記がなされているかどうかを確認することができます。動産担保登記の情報には、担保物、担保権者、担保権設定者、登記日等の情報が含まれています。なお、動産担保登記簿は動産担保のみを対象としているため、不動産担保について確認するためには、不動産の登記情報を取得して確認する必要があります(不動産の登記情報の取得方法については、前回の記事を参照)。

なお、日本と異なり、オーストラリアでは、担保権設定者の全ての資産(将来取得する資産を含む)を対象として一括して担保権を設定すること(全資産担保と呼ばれます)が可能であり、また、一般的に行われています。たとえば、銀行が会社に対してコーポレートローンを行う場合等には、この全資産担保を取ることがよくあります。この全資産担保は、動産担保登記簿では「all present and after-acquired personal property」と表示されています。 

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