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2020年1月

2020年1月13日 (月)

オーストラリアにおける不動産開発

オーストラリアにおいては多くの日本企業が不動産(居住用不動産、商業用不動産)の開発案件に参画しています。今回はこの不動産開発の手続について説明します。

(1)不動産開発手続

不動産開発の手続の大まかな流れは、「土地の取得」⇒「開発許可の取得」⇒「販売・賃貸の開始」⇒「建築確認の取得」⇒「検査済証の取得(及び区分所有登記の完了)」⇒「決済(引渡し)・利用開始」となります。

以下、各ステップの内容について説明します。

(2)土地の取得

不動産開発を行う者は、開発用のSPV(会社又はunit trust)を設立し、当該SPVをして第三者から土地を購入して取得します。不動産開発者が外国人(foreign person)である場合には、土地の購入に際してFIRBの許可が必要になる場合があります(以前の記事を参照)。

(3)開発許可の取得

建物を建築する際には建築する建物の高さ、デザイン、戸数、容積率、総床面積、建蔽率等の具体的な条件について開発許可(development approval)を取得する必要があります。開発許可を出す政府機関は、原則としてLocal City Council(市政府)ですが、重大な開発案件であれば州政府になります。政府機関は開発許可の申請書類を都市計画規制(planning regulations)に照らしてレビューし、申請内容が規制(用途、高さ、容積率の制限など)に合致しているのであれば開発許可を出します。開発許可には様々な条件が付されるのが通常です。開発許可の申請書類を出す前に申請者は政府機関と事前に協議をするのが通常です。また、開発許可がなされる前に申請内容は一般に公表されて、一般の人が申請内容について意見を提出できます。こういった申請前の事前協議や公表・意見徴収の期間も含めると開発許可の取得手続には13年かかるのが通常です。

なお、開発に際して土地の用途を変更する(例えば工業用地を住宅用地に変更する)場合、政府機関に対して都市計画規制そのものの変更を要求しなければなりません。この用途変更の手続(都市計画規制の変更手続)を行う場合、開発許可の取得には上記よりもさらに時間がかかることになります。

(4)販売・賃貸の開始

開発許可が取得できると、どのような建物のデザイン、総面積、戸数などが確定できるため、開発業者は住居用不動産(マンションやタウンハウスなど)であれば顧客への販売を開始し(pre-sale)、商業用不動産(リテール、オフィスなど)であればテナントの募集を開始するのが通常です(pre-lease)。建物の建築の際には外部の金融機関からファイナンスを受けるのが通常ですが、金融機関は一定以上の戸数が販売又は賃貸できたことをローン実行のCP(前提条件)とするため、販売・賃貸が上手くいかないとファイナンスが受けられずに建物の建築が進められないことになります。

(5)建築確認の取得

開発許可は都市開発規制(planning regulations)の観点から開発の適法性を判断するものですが、建築確認(construction permit)は建物建築規制の観点からの建築の適法性を判断するものです。建物の構造や建材が建物建築規制(Building Code of Australia)に適合しているか否かを判断するとともに、開発許可の内容にも合致しているかも判断されます。開発業者は建築確認を得なければ、建物の建築を開始することはできません。建築確認は政府機関(市政府)又はbuilding certifierと呼ばれる民間の有資格者が与えることができます。建築確認の取得には申請から4~6週間程度かかるのが通常です。

(6)検査済証の取得

建物の建築が完了した場合、政府機関(市政府)又はbuilding certifierから検査済証(occupation certificate)を取得します。これは実際に建築された建物が建物建築規制(Building Code of Australia)や開発許可に適合していることを確認し、人が居住・利用できる状態になっていることを示すものです。検査済証が取得されていなければ建物に居住したり、利用することはできません。

(7)区分所有登記の完了

建築した建物が区分所有建物(strata scheme)である場合、区分所有図面(starata plan)を作成し、これを登記機関において登記する必要があります。この区分所有図面の登記によって不動産は区分所有物件となり、不動産にかかる区分所有権が発生します。オーストラリアの区分所有法については、以前の記事を参照ください。

(8)決済(引渡し)・利用開始

検査済証を取得し、区分所有登記が完了してはじめて建物を購入者や利用者(賃借人)に引き渡すことが可能になります。

 

以上がオーストラリアにおける不動産開発の流れになります。都市開発規制に基づく開発許可を得て、その後で建物建築規制に基づく建築確認を得て、建物建築後に検査済証を取得して区分所有登記を行うという大きな手続の流れは日本と同様であると思います。

2020年1月10日 (金)

M&A後のリストラクチャリング

(1)M&Aの方法

オーストラリア法には合併、分割といった日本法でいう組織再編行為が存在しないため、M&A(企業買収)の方法は、基本的に「①株式譲渡(transfer of shares)」又は「②資産譲渡(transfer of assets)」のいずれかしか存在しません(上場会社の買収に利用されるTOBScheme of Arrangementも株式譲渡といえます)。「②資産譲渡」は個々の資産(動産・不動産、契約、許認可、知的財産権、従業員等)を譲渡人から譲受人に移転しなければならず手間がかかりますが、「①株式譲渡」は資産の所有者である会社の株式の譲渡が行われるだけで、当該会社の個々の資産の移転に関する手続は必要となりません。したがって、「①株式譲渡」の方が簡便に行うことができるため、オーストラリアのM&Aでは株式譲渡が最も一般的なM&Aの方法となっています。「②資産譲渡」が利用されるのは、主として移転したくない資産(又は債務)を選り分けたいというニーズがある場合です。

(2)M&A(会社買収)後の統合

株式譲渡によって会社を買収した場合、買収会社側には買収会社と被買収会社の2つの会社が残ることになります。買収を何度か繰り返していくと買収の数だけ会社の数が増えていくことになります。これらの被買収会社と買収会社をくっつけて1つの会社にまとめたい場合には、まず被買収会社の資産を買収会社へ譲渡し、その後で空になった被買収会社を登記抹消する必要があります。すなわち、M&A後の統合作業は、資産譲渡と登記抹消の2ステップになります。

A. 資産譲渡

この資産譲渡はグループ内での資産譲渡であるため(すなわち譲渡人も譲受人も同じグループ内の会社であるため)、資産譲渡契約はCP、表明保証やコベナンツなどを規定する必要のない簡素なもので済みます(資産譲渡価格も1ドルなどのNominalな金額で済むのが通常です)。しかし、個々の資産(動産・不動産、契約、許認可、知的財産権、従業員等)を移転する手続は必要であり、この手続には手間がかかります。不動産の移転であれば移転登記手続が必要になり、登録される知的財産権(商標権、特許権等)の移転であれば登録移転手続が必要になり、許認可の移転であれば許認可移転手続又は許認可の再申請手続が必要になり、契約の移転であれば契約移転に関する契約相手の同意が必要になり、雇用の移転には従業員の同意が必要になります。

B. 登記抹消

Aの資産譲渡が完了した後で空になった会社を登記抹消しなければなりませんが、その場合、「清算手続を経ない登記抹消」によって登記抹消ができれば最もも簡便です。以前の記事に記載した通り、「清算手続を経ない登記抹消」は、以下の条件が全て満たされている場合にのみ行うことができます。

(1) 会社の全株主が登記抹消に同意していること

(2) 会社が事業を行っていないこと

(3) 会社の資産が1,000豪ドル未満であること

(4) 会社法上支払う必要のある費用及び罰金を全て支払っていること

(5) 会社が債務(偶発債務を含む)を負っていないこと

(6) 会社が訴訟手続の当事者となっていないこと

上記の(5)を満たすためには、会社(資産譲渡の譲渡人)は自身が負っている債務を譲受人に免責的に引き受けてもらうことについて債権者から承諾を得る必要があります。また、会社(譲渡人)に少しでも債務が残っていては(5)を満たすことができないため、全ての債務について債権者から免責的引受けの承諾を得る必要があります。この(5)を満たすことは大変ですが、もし満たすことができれば「清算手続を経ない登記抹消」によって簡便に短期間・低費用で空になった会社(譲渡人)の登記抹消を行うことができます。

(5)が満たせないなどの理由により、この「清算手続を経ない登記抹消」を利用することができない場合、「清算手続を経た上での登記抹消」をすることになります。以前の記事にも記載しましたが、清算手続では清算人(liquidator)を選任して、清算人が会社の資産を換価処分し、会社の債務を弁済した上で、残余財産があれば株主に払い戻すことになるため、多くの時間と費用がかかります。

 

以上のとおり、オーストラリアでは合併といった組織再編行為がないため、買収会社の事業と被買収会社の事業を一つの会社にまとめるためには非常に手間がかかります。オーストラリアで買収を繰り返す会社はこのような買収後の統合作業を行っていることが多く、その統合作業のために法律事務所や会計事務所がアドバイザーとして起用されています。

2020年1月 4日 (土)

ブログ記事の一覧表:2021年4月7日更新

2015年5月に開始した本ブログは記事数が多くなり、どのような内容の記事がどこにあるのか分かりにくくなってきたため、これまでのブログ記事の概要を一覧できるように以下にまとめました。このページは今後も新しい記事が追加される度にアップデートしていく予定です。

[更新情報]2021年4月7日に「Casual Employee(臨時従業員)に関する法律改正」の記事を追加しました。

[更新情報]2021年2月28日に「オーストラリアの不動産開発によく見られるストラクチャー」の記事を追加しました。

また、オーストラリアの法律実務、弁護士業界、その他オーストラリアの事情一般について情報を発信するためにTwitterもやっています。アカウントは、Masatoshi Suzukilingmuzhengjunhttps://twitter.com/lingmuzhengjun)です。本ブログの記事の更新もTwitterでお知らせしますので、フォローをいただければ幸いです。

1.オーストラリアの登記/情報調査

オーストラリアにおける会社登記:オーストラリアの会社の登記情報の記載事項の説明、入手方法等について解説しています。公開会社と非公開会社、大規模非公開会社と小規模非公開会社の違いについても説明しています。

オーストラリアにおける不動産登記:オーストラリアの不動産の登記情報の記載事項の説明、入手方法等について解説しています。

オーストラリアにおける動産担保登記:オーストラリアの動産担保登記(Personal Property Securities RegisterPPSR)の制度について説明し、動産担保登記情報の入手方法について解説しています。全資産担保についての説明もあります。

オーストラリアの登記情報の利用の具体例:オーストラリアの会社登記情報や不動産登記情報を利用して取引相手から開示されなかった情報を入手した事例について説明しています。

オーストラリアの訴訟記録の調査方法:オーストラリアではオンラインで裁判所から現在継続中である訴訟案件及び過去に継続した訴訟案件に関する情報を入手することができます。

オーストラリアにおける事業の許認可に関する調査:オーストラリアで事業を行う際に必要となる許認可の調査方法について解説しています。

オーストラリアにおける資産調査方法:オーストラリアの会社登記情報と不動産登記情報を利用して相手方の資産に関する調査を行う方法について解説しています。

オーストラリア企業の信用調査:日本企業の信用調査に帝国データバンクや東京商工リサーチの信用調査情報が利用されるのと同様に、オーストラリアではDunn & BradstreetD&B)の信用調査情報が良く利用されています。

オーストラリアの国籍の調査方法:ある人がオーストラリアの国籍を保有しているか否かを調査する方法について解説しています。

2.契約法・財産法

オーストラリア法における契約の解除:オーストラリア法が準拠法となっている契約の解除の要件、方法等について解説しています。

履行拒否(Repudiation)による契約解除:日本法にはない履行拒否(Repudiation)を理由として契約を解除する場合について解説しています。

ジョイント・ベンチャーの形態(1)-法務的観点からの考察:オーストラリアでジョイント・ベンチャー事業を行う際によく利用されるIncorporated Joint-VentureUnincorporated Joint-Venture及び信託(Unit Trust)について法務的観点から解説しています。

ジョイント・ベンチャーの形態(2)-税務上の観点からの考察:上記(1)と同じくIncorporated Joint-VentureUnincorporated Joint-Venture及び信託(Unit Trust)について今度は税務上の観点から解説しています。

Deed(捺印証書)とは何か:オーストラリア法の契約には、Deed(捺印証書)という特別な形式で締結し、特別な法的効果が与えられているものがあります。

契約締結権限の確認方法:オーストラリアの会社が契約書を有効に締結するためには、会社のどのような役職の者がどのように署名をすればよいのかについて解説しています。

AssignmentNovationの違い:オーストラリア法において、ある者が契約上の権利や義務を契約当事者以外の者に対して移転する場合には、Assignment(譲渡)とNovation(更改)という2つの方法があります。

第三者のためにする契約(Privity Doctrineの例外):オーストラリアの契約法には「契約の当事者ではない者は当該契約の履行を強制することはできないし、当該契約に基づく義務をうことはできない」という原則(Privity Doctrine)があります。この記事ではこの原則とその例外について解説しています。

オーストラリア法における共有:オーストラリア法における共有には、Joint TenancyTenancy in Commonという2つの形態が存在しており、これらの2つの共有の形態について解説しています。

3.信託法

信託の基礎知識(1):オーストラリア法上の信託の基礎知識について説明しています。オーストラリアの法律実務では、日本と異なり、信託が様々な場面で利用されています。

信託の基礎知識(2):上記(1)の続きです。

4.会社法

会社の設立:オーストラリアにおける会社の設立方法について解説しています。オーストラリアでは日本と比べて会社の設立が非常に容易かつ迅速に行えます。

会社の解散:オーストラリアにおける会社の解散の種類、方法、所要時間等について解説しています。

オーストラリアにおける外国会社の事業活動に関する規制:オーストラリアでは、外国の会社が現地で会社を設立せずに、外国会社として事業活動を行うことは可能です。外国会社がオーストラリアで事業活動を行う場合に適用されるオーストラリアの規制について解説しています。

オーストラリアにおける株式譲渡手続:オーストラリアのM&A取引において最も一般的な方法である(非公開会社の)株式譲渡の手続について解説しています。

M&A後のリストラクチャリングM&Aによって会社を買収した後で、買収会社の事業と被買収会社の事業を一つの会社にまとめる方法について解説しています。オーストラリアでは合併といった組織再編行為がないため、買収会社の事業と被買収会社の事業を一つの会社にまとめるには手間がかかります。

株主有限責任の原則とその例外:オーストラリアにも、株主有限責任の原則は存在しており、子会社を設立して事業を行わせることにより、子会社の事業のリスクを原則的に遮断することができるのですが、例外的に子会社の行為について株主(親会社)の責任が追及される場合があるため、注意が必要になります。

会社の契約締結、株主総会・取締役会、会議通知、議事録等の電子化:現在コロナウィルスの影響を受けて、臨時措置立法により、2021年3月までは、オーストラリアの会社は、契約書の締結、株主総会・取締役会の開催、召集通知や議事録等について、全て電子的な方法(電子署名、ビデオ会議、Eメール送付など)によって行うことが可能になっています。現在会社法の改正が予定されており、この臨時措置立法による変更が永続的なものとされる予定です。

5.金融商品取引法

オーストラリアの有価証券の発行開示規制:オーストラリアにおいて、株式や社債等の有価証券(Securities)の募集・売出しを行う場合、投資家保護の観点から、日本と同じように「許認可」及び「開示」に関する規制が課されます。

オーストラリアの金融サービス業に関する規制:オーストラリアにおいて「金融サービス業」(Financial Services Business)を行うためには「オーストラリア金融サービス業ライセンス」(Australian Financial Services Licence)(AFSL)が必要になります。

オーストラリアのインサイダー取引規制:オーストラリアにおいても、インサイダー取引は金融市場の健全性を損なうものとして厳しく規制されています。

インサイダー情報の公表:インサイダー情報の公表の要件について説明しています。

Management Investment SchemeMIS)の概要(1):オーストラリアの投資関連規制の根幹となるMISの概念(日本の集団投資スキームに相当するもの)について解説しています。一定の要件を満たすMISは「金融商品(Financial Product)」として、投資家保護のための開示規制や業規制が課されることになります。

Management Investment SchemeMIS)の概要(2):上記(1)の続きです。

オーストラリアにおける海外(日本)の金融商品の販売・勧誘に対する規制:日本の金融機関等がオーストラリアの機関投資家等に対して金融商品(株式、債券等)を販売する行為や金融サービスの利用を働きかける行為は、免除規定が適用されない限り、AFSL(Australian Financial Services Licence)が必要になります。この免除規定について、新しい法改正も含めて、解説しています。

6.労働法

オーストラリアの労働法:オーストラリアの労働法の概要について解説しています。オーストラリアは日本と同じく労働法が労働者にとって手厚い保護を与えていますが、その仕組み・内容は大きく異なっています。

雇用契約におけるJob Description(職務範囲)について:オーストラリアにおける従業員の雇用管理の基本となるJob Description(職務範囲)について解説しています。

就業規則等の社内規則について:オーストラリアの会社においても、就業規則をはじめとする従業員に適用される様々な規則が定められているのが通常です。オーストラリアの会社で一般的に定められている社内規則について解説しています。

従業員の解雇について:オーストラリアにおいて従業員を解雇する際の手続・要件について解説しています。

事業譲渡時の雇用の承継:事業譲渡を行う際に従業員の雇用を譲渡会社から譲受会社に承継させる際の手続・要件について説明しています。

Casual Employee(臨時従業員)に関する問題(1):オーストラリアの労働者の分類(Independent Contractor、Permanent Employee、Casual Employeeなど)の違いや、Casual Employeeの制度の利用実態について説明しています。

Casual Employee(臨時従業員)に関する問題(2):Regular Casual Employeeを正社員とみなすと判断した最近のオーストラリアの裁判所の判決、それが企業や経済に与える影響の大きさ、オーストラリア政府の立法による介入の可能性等について説明しています。

[新着記事]  Casual Employee(臨時従業員)に関する法律改正:2021年3月に労働法の改正がなされ、Casual Employeeの定義や正社員(Permanent Employee)への変更権が規定されることになりました。これまで数年にわたり豪州経済界で議論されてきたCasual Employeeに関する問題を解決した法改正について説明しています。

7.不動産法

オーストラリアの不動産法制度:オーストラリアの不動産に関する法制度の概要を説明しています。

論文:『豪州の不動産法制度と日本からの投資』(不動産証券化ジャーナル第39号):オーストラリアの不動産法制度と投資ストラクチャーについて解説している論文を発表した際の宣伝です。論文が必要な方はEmaillingmuzhengjun@gmail.com)でご連絡ください。

オーストラリアにおける区分所有法:オーストラリアも日本と同じように区分所有物件は存在します。オーストラリアの区分所有法について解説しています。

不動産に関する瑕疵担保責任:オーストラリア法上、不動産を購入した際に瑕疵があった場合に買主は売主に対して責任を追及することができるのか、オーストラリアにおける不動産の瑕疵担保責任について説明しています。

オーストラリアの不動産売買手続:オーストラリアで不動産を購入する場合の手続について解説しています。

オーストラリアで不動産を購入する際の注意点:オーストラリアで不動産を購入する場合に注意すべき点を日本法との比較をしながら解説しています。

オーストラリアの不動産購入時の調査:オーストラリアにおいて不動産を購入する際に弁護士に依頼して行なうことができる調査についてまとめています。

商業用不動産の賃貸借契約(Commercial Lease)について:商業用不動産の賃貸借契約をレビューする際に問題となる点について解説しています。

オーストラリアの不動産ファンド:オーストラリアの不動産ファンドの種類や法的なストラクチャーについて説明しています。

外国人によるオーストラリアの不動産の取得及び保有に関する上乗せ課税:オーストラリアで不動産を取得し、保有する場合には土地譲渡税と土地所有税がそれぞれかかりますが、これらの税金において「外国人」には上乗せ課税が課されています。

オーストラリアにおける不動産開発:オーストラリアにおける不動産開発の手続の大まかな流れは、「土地の取得」⇒「開発許可の取得」⇒「販売・賃貸の開始」⇒「建築確認の取得」⇒「検査済証の取得(及び区分所有登記の完了)」⇒「決済(引渡し)・利用開始」となり、日本と似ています。

[新着記事]  オーストラリアの不動産開発によく見られるストラクチャー:オーストラリアの不動産開発プロジェクトでは、「土地を所有する主体」と「開発業務を行う主体」が別々になっているストラクチャーがよく見られます。このストラクチャーが使用される理由などについて解説します。

ウェビナー『オーストラリアにおける不動産投資と法的問題点』とストラクチャーに関する補足説明:2020年9月2日にクレイトン・ユッツ法律事務所主催・不動産証券化協会後援で行われたウェビナー『オーストラリアにおける不動産投資と法的問題点』 の録画と資料を見ることができます。ウェビナーでは、オーストラリアの不動産法制度の基本について説明し、不動産投資案件(不動産取得、不動産開発、不動産ファイナンス、不動産ファンド投資)の取引ストラクチャーについて解説しています。

8.資源・エネルギー法

資源・エネルギー法(探査・採掘に関する許可/環境規制):オーストラリアで資源開発プロジェクトを行う際に必要となる探査・採掘に関する許可(Tenementと呼ばれます)と環境規制上の許可について解説しています。

資源・エネルギー法(先住民の権利 - Native Title:オーストラリアで資源開発プロジェクトを行う際に調査・対応が必要となる先住民(アボリジニー)が土地に対して有している権利について解説しています。

9.ファイナンス・担保法

オーストラリアの動産担保法:オーストラリアの動産担保に関する法制度について説明しています。

メザニンファイナンス(Mezzanine Finance:オーストラリアのインフラ・不動産開発プロジェクト等において利用されているメザニンファイナンスの概要について説明しています。

プロジェクト案件における担保権の設定及び実行(1):オーストラリアのインフラ・不動産開発プロジェクトのファイナンスにおけるストラクチャー及びレンダーの立場から見た担保の設定・実行について解説しています。

プロジェクト案件における担保権の設定及び実行(2):上記(1)の続きです。

オーストラリアにおける不動産ノンリコースローン:不動産証券化ジャーナル第28号に掲載された記事へのリンクです。オーストラリアの不動産ノンリコースローンのストラクチャー、倒産隔離、真正売買等の論点について解説しています。

10.倒産法・債権回収

債権回収の方法:オーストラリアで一般的な債権回収の方法について説明しています。

オーストラリアの倒産手続(外部管理):オーストラリアの倒産手続には、再生型手続の任意管理手続(Voluntary Administration)と清算型手続の清算(Liquidation)の2種類があります。また、これに加えて、担保執行の一手法であるレシーバーシップ(日本にはない制度)があります。

オーストラリアの倒産手続(外部管理)について留意すべき点:オーストラリアの3つの倒産手続(任意管財手続、清算、レシーバーシップ)において留意すべき点について日本法との比較を交えながら解説しています。

倒産状態にある企業の買収方法:任意管理手続(及びレシーバーシップ)が開始された会社の事業を購入する際の手法・ストラクチャーについて説明しています。

オーストラリアの企業倒産法の改正:オーストラリアでは、来年1月1日からの施行を目指して企業の倒産法制の改正作業が行われています。中小企業の倒産手続が低コストで効率的に行えるように簡易な再生型手続と破産型手続が導入される予定です。

11.外資規制

オーストラリアの外資規制:オーストラリアの外資規制の概要について説明しています。オーストラリアでは、外国人・外国企業がオーストラリアの会社、事業、土地等に対する権益を取得する行為についてオーストラリア政府の承認が必要になる場合があります。

外資規制:不動産を保有する会社の株式又はユニット・トラストのユニットを取得する場合:上記「オーストラリアの外資規制」の記事では明確に説明していなかったオーストラリアの土地を保有する会社の株式又はユニット・トラストのユニットを取得する場合の外資規制について説明しています。

FIRB承認について注意すべき点::外国人による投資後に、当該外国人の行為によらずして、当該外国人の持分割合が基準割合を超えることになった場合に新たにFIRBの承認が必要となるのかという論点について説明しています。

COVID-19の影響によるオーストラリア外資規制の強化:コロナウイルス(COVID-19)の影響により、2020年3月29日からオーストラリアの外資規制が厳格化され、日本を含む外国企業の対豪投資について、外資規制当局(FIRB)の許可が必要になる金額基準がゼロになり、FIRBの許可判断期間が30日から6ヶ月に伸びることになりました。注意:本記事に記載されているオーストラリアの外資規制の強化措置は、COVID-19に対応するための一時的な措置であり、2021年1月1日に終了しています。

オーストラリアの外資規制の変更(National Security Testの導入):2021年1月1日から、オーストラリアの外資規制が変更され、国家安全保障の観点から外資によるオーストラリアへの投資に対する審査・承認を行うNational Security Testが新たに導入される予定です。

12.独占禁止法

企業結合の届出:オーストラリアにおいても、企業結合(株式譲渡や事業譲渡などによる企業と企業の事業統合)によって一定の分野における競争が実質的に制限されることになる場合、独占禁止法によって企業結合が禁止又は制限されています。

企業結合の届出(2):企業結合の届出に関する上記の記事の補足説明をしています。

13.相続法

オーストラリアの相続法―日本法との相違点:オーストラリアと日本の相続法は根本的に異なる点がいくつかあり、両者の大きな相違点について解説しています。

遺言が無い場合における相続人の範囲と法定相続分:オーストラリアにおいて、遺言書を残さず亡くなった被相続人の相続財産がどのように相続されるか(相続人の範囲及び法定相続分)について解説しています。

オーストラリア所在の財産について相続が適切に行われたことの確認方法:オーストラリアの財産について適切な相続手続きが行われたのかについては、裁判所の訴訟事件登記簿を調べることである程度は調査ができます。

14.裁判手続法

オーストラリアにおける外国判決の執行:日本を含む外国の裁判所の判決をオーストラリアにおいて執行することの可否及びその要件について説明しています。

オーストラリアにおける外国仲裁判断の執行:オーストラリアはニューヨーク条約の加盟国であり、外国の仲裁廷が出した仲裁判断はオーストラリアで執行することができます。

Privilege(秘匿特権)について(1):日本にはないDiscoveryの制度、及びそれに関連するPriviege(秘匿特権)の内容及びその例外について説明しています。

Privilege(秘匿特権)について(2):上記(1)の続きです。

15.その他

オーストラリアの時効制度:オーストラリア法にも日本法と同じく時効制度があります。

時効の中断:オーストラリア法の時効制度にも日本法と同じように「時効の中断」という概念があります。

オーストラリアの個人情報保護法:オーストラリアの個人情報保護法の概要を説明しています。オーストラリアの個人情報保護法は、一定の要件を満たす外国企業にも適用されるので注意が必要です。

オーストラリアの製造物責任法:オーストラリアにも日本と同様に製造物責任(Product Liability)に関する法律があります。

現代奴隷法(Modern Slavery Act:オーストラリアでは、政府機関及び民間企業に対して、その事業、又はそのサービス若しくは製品のSupply Chain(直接的及び間接的な仕入先)において奴隷的な扱いが行われていないかを調査し、管轄当局に報告書を提出することが義務づけられています。

内部通報制度(Whistleblower Protection Policy:オーストラリアの内部通報制度に関する法制度について説明しています。

フランチャイズ事業に関する規制:オーストラリアでは立場の弱いフランチャイジーを保護するためにフランチャイズ事業には厳格な規制が課されています。

オーストラリアでよく見られる節税スキーム(その1):Discretionary Trust/Family TrustNegative Gearing、不動産にかかるキャピタルゲイン税の減免を利用した節税スキームについて解説しています。

オーストラリアでよく見られる節税スキーム(その2):不動産開発における土地所有者と開発主体の分離スキーム、Managed Investment Trust及びSalary Sacrificeを利用した節税スキームについて解説しています。

オーストラリア法の基本書(教科書)の紹介:オーストラリアの法律の各主要分野における定番の基本書を紹介しています。

16.番外編

オーストラリア留学(Juris Doctor課程)の記録(その1):オーストラリアのメルボルン大学のJuris Doctor課程の授業内容や生活、その他のオーストラリアの大学のJuris Doctor課程などについて説明しています。

オーストラリア留学(Juris Doctor課程)の記録(その2):オーストラリアの法曹資格はどのようにすれば取得できるのか、オーストラリアの法曹資格を得た後で、どのようにすればイギリスなどの他のコモンロー圏の国の法曹資格を取得できるかについて、2011年4月当時に調査した結果を記載しています。

オーストラリア留学(Juris Doctor課程)の記録(その3):Juris Doctor課程の1年目が終了した後の2年目が始まるまでの休暇期間に国際法律事務所(Norton Rose)のシンガポール支店でインターンをした時の記録です。

オーストラリア留学(Juris Doctor過程)の記録(その4):2009年1月に開始したJuris Doctor過程の2年目の夏休みにオーストラリアのBig 6の一つであるAllens Arthur Robinson(現Allens)のメルボルン・オフィスでインターンをした時の記録です。

オーストラリアの法律事務所:弁護士数100名以上のオーストラリアの法律事務所(37事務所)の弁護士数、パートナー数などのデータを紹介しています。

オーストラリアの会計事務所:オーストラリアの売上高上位50社の会計事務所の売上高、パートナー数などのデータを紹介しています。

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